プロペラファン(軸受ファン)とは?

扇風機と似た形をした羽根を持つファンがプロペラファンです。中心のモーター近くに複数枚の羽根が取り付けられている、非常にシンプルな構造になっています。シンプルな構造であるため、シロッコファンやターボファンに比べると小型・軽量であり、稼働時には安定感があります。羽根の枚数は数枚で、羽根の材料は鋼板や合成樹脂、アルミ合金鋳物などが一般的です。高速、高温、耐食、耐摩耗性が求められる環境では、アルミ合金の鋳造やステンレス鋼、鋳鋼などの材料も使用されます。

プロペラファンの構造の種類

他のファンと異なり、壁に直接取り付けられ、排気ダクトを介さず直接外部に排気するものや、天井取り付け型、床置き型、ダクト中間取り付け型などさまざまな種類があります。プロペラファンは配管の中にコンパクトに据え付けでき、運搬、取り扱いが比較的容易であるため、この特徴を活かした使い方がされています。
また、プロペラファンはシンプルであるため、取り外し・取り付けが容易です。一方で、壁に取り付ける形態のプロペラファンは稼働音が大きく、屋外に面した壁にしか取り付けられません。そのため、外気とファンが直接接する関係で風の影響を受けやすく、屋内へ侵入したりする場合もあります。

圧力性能と動力性能

プロペラファンの圧力曲線は谷のある山形であり、シロッコファンやターボファンなどの遠心ファンに比べて風量が多く必要になる環境に適しています。全体的な特性としては、締切状態で圧力上昇と軸動力が最大になり、風量の増加とともに軸動力は低下します。
プロペラファンは、シロッコファンやターボファンなどの遠心ファンよりも効率がよいため、駆動動力が大きく運転時間が長い場合はプロペラファンが適しています。一方でプロペラファンは、設計した風量を離れる(締切状態になる)と効率が急激に低下するため注意が必要です。

静圧、風量について

プロペラファンの特徴としては、比較的効率がよく風量が多いことです。一方で静圧は低いため、気圧差があり風が強い場所では性能が落ちてしまいます。またガイドベーン付きのプロペラファンの方が効率がいいです。

風の方向性について

プロペラファンは、シロッコファンやターボファンなどの遠心ファンと風の送り方が異なります。遠心ファンは軸方向からの風を90°曲げた方向に吐き出すのに対して、プロペラファンは軸方向の風を軸に沿ってまっすぐ送り出します。一方で、送れる空気の量が多い代わりに圧力に弱いという弱点もあります。

主な使用用途、業界

プロペラファンは配管の中にも設置しやすく、ダクトの中間にも取り付けることができ、省スペース・低コストで設置が可能です。圧力が高くなると騒音も大きくなり、防音設備が必要なものの、コンパクトで大風量が得られることにより、局所給排気、冷凍室の冷風循環等、極寒仕様の特殊用途にも対応できます。その他にも一般空調、特殊空調、各種のプラント、大規模建造物工事現場の換気装置、エネルギー関連業界、農業関連、ボイラーの押し込み用、農業用軸流ファン、ラジエーター冷却、庫内排気ファン、モーター類、製鉄工場での排・送風機および冷却用トンネル用など幅広い用途で使用されています。

メンテナンスについて

どんな製品でも機械でも、性能を発揮するには日頃の点検やメンテナンスが欠かせません。プロペラファンについても、使用し続けるにはメンテナンスが必要です。

プロペラファンは構造がシンプルであるため、他のファンよりは比較的容易にメンテナンスできます。たとえば、PCファンくらいの小型のものであれば、組み立てにさえ気を付ければ手間取ることなくメンテナンスできるでしょう。
一方で、工業用の大型のプロペラファンは難易度が高いです。プロペラファンの構造の知識だけではなく、部品のすり減りや羽根のバランス、回転軸がぶれていないかなどを判断できる専門知識が欠かせません。
長期間、プロペラファンの性能を発揮するには、専門業者にしっかりメンテナンスをお願いするといいでしょう。
弊社でも、自社製品以外のメンテナンスを実施しています。ファンを長く使うためにも、一度相談してみてください。

ファンの特徴

風量 小~大
静圧
使用温度(羽根の接触温度) 900℃MAX
風の方向性 吸気に対して同方向
よく使われる用途 攪拌・排気
よく使われる業界 金属部品の熱処理装置

メリット

  • 風量が大きい
  • 構造が簡単
  • 比較的安価

デメリット

  • 屋外の風の影響を受けやすい
  • 屋外と接している壁面に設置する必要がある(換気の場合)
  • 騒音が大きい

こんな場合におすすめ

  • 機器の冷却用
  • 工場の換気・空調用

製作事例